薬物療法

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精神疾患の治療に用いられる薬物を向精神薬と呼びます。向精神薬は臨床効果によって、抗うつ薬、抗精神病薬、気分安定薬、抗不安薬、睡眠薬などと分類・命名されています。多くの場合、これらの薬物は複数の臨床効果を有しており、ある種の抗うつ薬はうつ病だけでなく、抗不安作用のためパニック障害などにも使用されています。

当院での薬物療法の考え方

合理的な薬物療法
ポジトロンCTを用いた抗精神病薬の受容体占有率の研究や臨床精神薬理の知見から、理論的な薬剤と用量の選択を意識して行っています。

シンプルな薬物療法
なるべく薬の種類を減らし、必要な薬物のみを処方するようにしています。生活習慣を見直す、運動を取り入れるなど多角的に支援させていただき、無理のないように減薬を進めています。

シェアード・ディシジョン・メイキング (shared decision making, SDM)
治療の際には、薬物療法だけでなく心理的な治療も含めた複数の選択肢を提示させていただき、患者さんの希望や意思決定を治療に反映したいと考えています。

抗うつ薬

多くの研究からセロトニン、ノルアドレナリンなどのモノアミンによる脳内神経伝達機能の失調がうつ病の病態生理に関係しているとされています。抗うつ薬はモノアミン神経伝達機能の不調を立て直し、うつ病を改善します。2-3週間で症状の改善が観察されますが、患者さん自身が少し良くなったと感じるのに4-6週はかかるといわれます。
抗うつ薬は構造や作用機序から三環系、四環系、選択的セロトニン再取り込み阻害薬、選択的セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬、NaSSaに分類されます。三環系、四環系抗うつ薬はセロトニンやノルアドレナリン以外の神経伝達系にも強く作用するため副作用が多く、第一に選択で使用されることは少なくなっています。
治療ガイドラインに従い、症状、副作用、薬物相互作用、年齢などを考慮し、最適と考えた抗うつ薬を選択します。

選択的セロトニン再取り込み阻害薬(Selective Serotonin Reuptake Inhibitor, SSRI)

シナプス間隙に放出されたセロトニンの回収を阻害することで、シナプス間隙でのセロトニンの濃度を維持しセロトニン神経伝達を正常化します。
不安を改善する作用も優れており、うつ病だけではなく、強迫症、パニック症、社交不安症、外的外傷後ストレス障害などの治療に用いられます。月経前不快気分障害、神経性過食症に対しても効果がみられます。
SSRIは三環系抗うつ薬よりも副作用が少なく、安全性に優れています。
エスシタロプラム(レクサプロ)、セルトラリン(ジェイゾロフト)、パロキセチン(パキシル)、フルボキサミン(デプロメール、ルボックス)が日本では承認されています。

主な副作用

  •  吐き気、食欲不振、便秘、下痢など消化器症状が生じることがあります。これは胃や腸にセロトニン神経が数多く分布しているためです。こうした副作用が生じても、多くの場合2週間程度で治まります。副作用がつらい場合には胃薬を追加処方する、薬剤を変更することを考えます。
  •  性欲低下、射精障害、勃起障害などの性機能障害が生じることがあります。診察時に訴えにくい副作用ですが、頻度は少なくありませんので主治医に相談してください。生活への支障が大きい場合には減薬や薬剤の変更をして対処します。

選択的セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(Serotonin and Noradrenaline Reuptake Inhibitor, SNRI)

SSRIと同様にシナプス間隙でのセロトニンの濃度を維持しセロトニン神経伝達を正常化します。セロトニンに加えて、ノルアドレナリンの回収も阻害するため、ノルアドレナリン神経伝達の正常化にも寄与しています。ノルアドレナリンは意欲や気力に関わっており、意欲低下が強いうつ病で改善効果が期待されます。
ノルアドレナリンは下行性疼痛抑制系という疼痛緩和システムに関与しています。このため、ノルアドレナリンの神経伝達を強めるSNRIは痛みの軽減に効果を発揮します。特にデュロキセチンは糖尿病性神経障害、線維筋痛症、慢性腰痛症、変形性関節症に伴う痛みへの適応が認められています。
ヂュロキセチン(サインバルタ)、ベンラファキシン(イフェクサー)、ミルナシプラン(トレドミン)が承認されています。

主な副作用

SSRIと似ており、吐き気、食欲不振、便秘、口渇、尿閉などが生じることがあります。SSRIと異なる点として、ノルアドレナリンの作用による動悸、頭痛などが挙げられます。

ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬(Noradrenergic and Specific Serotonergic Antidepressant, NaSSA)

セロトニンとノルアドレナリンの分泌を抑制するα2受容体の働きを抑えることで、セロトニンとノルアドレナリンの分泌を増やす作用があります。モノアミンの神経伝達を正常化し、うつ病を改善します。SSRIやSNRIと比較すると、NaSSAは効果発現が早い、睡眠を深くする、食欲を改善するなどの特徴があります。うつ病以外に不眠症や不安症にも投与されます。
ミルタザピン(リフレックス、レメロン)が承認されています。

主な副作用

NaSSAで生じやすいのは口渇、眠気、倦怠感となります。また食欲が高まり体重が増えてしまうことがあります。一方でSSRIやSNRIに多い吐き気の副作用はほとんどありません。

三環系抗うつ薬

セロトニン、ノルアドレナリンなどの神経伝達を変化させますが、コリン系やヒスタミン系などにも強く作用するため、便秘や口渇などの副作用が生じやすいという特徴があります。
抗うつ効果は強力なので新規抗うつ薬で改善が見られない場合や重症例に対して副作用に注意して用いられます。
主なものとして、セロトニン系に作用するクロミプラミン(アナフラニール)、セロトニン系とノルアドレナリン系に作用するアミトリプチリン(トリプタノール)、ノルアドレナリン系に作用するノルトリプチリン(ノリトレン)、ドパミン系とノルアドレナリン系に作用するアモキサピン(アモキサン)が挙げられます。

四環系抗うつ薬

三環系の副作用を減らすことを目的に開発された抗うつ薬です。三環系と比較すると抗うつ作用は弱くなります。深い睡眠を増やす作用があるため、中途覚醒や早朝覚醒の改善に効果を発揮します。睡眠障害の治療として、しばしば使用されています。
主なものとして、トラゾドン(レスリン、デジレル)、ミアンセリン(テトラミド)が挙げられます。

注意すべき症候

賦活症候群(アクチベーション症候群、Activation Syndrome)
SSRIやSNRIの服用初期に不安、焦燥、不眠、いらいら、衝動性などの中枢神経刺激症状が生じることがあります。悪化すると自傷や自殺に至る危険性もあります。こうした症状が出現した場合には抗うつ薬を中止し、抗不安薬や抗精神病薬を投与することが有効とされています。

抗うつ薬中断症候群
抗うつ薬を中止して2、3日してから、感冒様症状、めまい、吐き気、ふらつき、不眠、知覚異常などが生じることがあります。時間をかけてゆっくりと減量することや半減期の長い薬剤に変更することで中止後症状の防止をはかります。

クリニック概要
医院名 一宮メンタルクリニック
診療科目 心療内科・精神科
住所 〒110-0005
東京都台東区上野6-1-1小西本店ビル4階
※ 多慶屋さんの斜め向かい、1Fにメガネドラッグさんがあるビルです。
最寄駅 ・JR御徒町駅 徒歩1分
・東京メトロ日比谷線 仲御徒町駅 徒歩1分
・東京メトロ銀座線 上野広小路 徒歩1分
・大江戸線 上野御徒町 徒歩1分
電話 03-5817-4824
休診日 日曜・祝日
診療時間
9:30~
13:00
15:00~
19:30

休診日:日曜・祝日 ▲金曜午後は18:00まで ★土曜は9:30~17:00

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